「愛猫が鼻血を出した!!」
こんなとき、飼い主さんはびっくりしますよね。
実は、猫の鼻血は体の異常を知らせるサインです。
何らかの病気にかかっていると思って良いでしょう。
ここでは、猫の鼻血の原因、考えられる病気についてご紹介いたします。
猫の鼻血の特徴
私たち人間の場合、鼻血の原因のほとんどが鼻の粘膜が傷ついたことによるもので、病気が原因の可能性は少ないですが、猫の場合は違います。
猫の鼻血の特徴は、鼻から血がタラーと垂れてきたり、鼻水に血が混じっていたりします。
猫の鼻血には、病気が隠されていることがほとんどです。
そのまま放っておくと死にいたることもあるのです。
猫の鼻血の原因となる病気とは?

猫の鼻血の原因と考えられる6つの病気について見ていきましょう。
感染症
「猫風邪」と呼ばれる猫ウイルス性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症、またクリプトコッカス症といった感染症は、健康な猫が感染してもほとんどが無症状です。
しかし、免疫力が低い子猫や高齢の猫がこれらの感染症に感染すると発症することが多く、鼻水やくしゃみなどの症状が現れます。
くしゃみがひどい場合には、鼻の粘膜が傷つき、鼻血が出ることがあります。
鼻腔内腫瘍
鼻のなかに腫瘍ができる病気です。
鼻血や鼻水、くしゃみ、食欲の低下といった症状があります。
発症率は低いのですが、高齢の猫がかかりやすく、腫瘍が悪性の場合も多くあります。
歯周病
鼻血が出るほどの歯周病となると、かなり重度と言えます。
鼻血に加え、くしゃみなどの症状も見られます。
猫は歯周病になりやすく、3歳以上の猫の8割が歯周病を患っているというデータがあるほどです。
特に高齢の猫がなりやすいと言えます。
愛猫の口のなかを確認してみてください。
- 歯石がびっしりと歯についている
- 歯茎から血が出ている
- 目の下あたりが腫れている
- 皮膚に穴が開いている
このような症状が見られる場合には、歯周病が原因の鼻血である可能性が高いと言えます。
血液凝固異常
私たち人間は、血液を固める凝固という働きにより出血が止まる仕組みになっています。
猫もそうです。
しかしながら、何かしらの中毒や遺伝による病気により、血液が固まらなくなることがあります。
そうなると、ケガをしたところから出血して止まらないというだけでなく、体のあらゆる場所から出血が見られるようになります。
鼻血に加え、吐血、血尿、血便などの症状、また皮膚に紫色のあざのようなものが生じる場合もあります。
高血圧
高血圧になると、鼻の粘膜にある毛細血管が切れやすくなります。
そのため、鼻血が出やすくなります。
猫の高血圧の要因として考えられる病気には、次のようなものがあります。
これらに罹患した場合、網膜剥離、発作、心肥大などといった症状が見られます。
慢性腎臓病に関しては、12歳以上の猫の32%の罹患が見られます。
このように高齢の猫によく現れる病気ですが、初期症状はほとんどなく、病気が進行するにつれて、多飲多尿や嘔吐、口臭、食欲不振などの症状が見られます。
異物
くしゃみや鼻水が出る。
鼻水に血が混じっている場合は、鼻のなかに異物が入っていることがあります。
動物病院を受診したほうが良い猫の鼻血とは?
冒頭でもお伝えしましたが、猫が鼻血を出すこと=病気の可能性があります。
元気に見えても、見えないところで病気が進行している場合があります。
速やかに動物病院を受診しましょう。
高齢の猫で次のような場合には、緊急性があります。
- ダラダラと鼻血を垂らしている
- くしゃみや鼻水が出ている
- いびきをかくようになった
上記のような場合には、鼻腔内腫瘍の可能性があります。
腫瘍が大きくなると顔が変形することもあります。
また腫瘍が脳まで広がって神経症状を起こすこともあります。
すぐに動物病院を受診しましょう。
次のような場合も要注意です。
- 皮膚にあざのようなものができている
- 吐血をしている
- 血尿が出ている
このような場合には、血液凝固異常であることが考えられます。
また出血量が多い場合は、輸血が必要となりますので、すぐに動物病院を受診しましょう。
猫の鼻血の応急処置
私たち人間の場合、ティッシュを詰めたり鼻を押さえて止血を止めたりしますが、猫の場合はどうでしょうか?
猫の鼻血は、病気である可能性が極めて高いので、家庭での対処は難しいと言えます。
できるだけ早く動物病院を受診するようにしましょう。
飼い主さんができることは、
- 鼻血を出している様子を写真に収める
- 鼻血や鼻水を優しく拭いてあげる
- 鼻血以外の症状の確認
- 鼻血に気づいた時刻・鼻血の色や量を書き留めておく
また、動物病院へ連れて行くときには、興奮させないように気をつけましょう。
まとめ
猫が鼻血を出したら、飼い主さんはびっくりしますよね。
慌てて、人間が鼻血を出したときと同じような対処をしてしまいそうになるかもしれません。
でもそれはNGです!
人間にするような対処法が猫には効きません。
猫の鼻血は病気の可能性大です。
様子を見ることはやめて、速やかに動物病院を受診することをおすすめします。
この記事の監修者
獣医師 出家 淳
離山動物病院 院長
川西市周辺地域の動物病院として予防・治療にあたるだけではなく、ミネルバ動物病院と連携をとりながら高度医療が必要な患者様への医療提供も実施していきたいと思います。
動物のため、飼い主様のために何がベストなのかを常に考えながら予防や治療にあたって参ります。