「可愛い愛犬の口が臭い!!」
飼い主さんにとっては、悲しいことですよね。
本来であれば、犬の口臭は無臭のはずなので、口臭が気になるということは、愛犬が何かしらのトラブルを抱えている可能性があるということになります。
犬の口臭の原因はひとつではありません。
飼い主さんが気をつけて改善されるもの、動物病院を受診したほうがいいもの、さまざまです。
なかには、何かしらの疾患の初期症状で、そこから進行していくものもあります。
ここでは、犬の口臭について、押さえておきたいポイントをご紹介いたします。
犬の口臭の原因とは?

前述のように犬の口臭の原因は、決してひとつではありません。
ここからは、犬の口臭の原因について、臭いの特徴別にご紹介いたします。
生ゴミのような腐敗臭
生ゴミのような臭いがする場合は、歯周病の可能性が高いと言えます。
歯周病は犬にとって身近な病気のひとつであり、多くの犬がかかる病気です。
とはいえ、実はこの歯周病は、厄介な病気でもあるのです。
重症化すると、強い痛みをともない、最終的には全ての歯を抜かなければならない事態になります。
また鼻と口がつながるほどの大きな穴が空いてしまうこともあるのです。
歯周病は、歯に付着した細菌が歯垢となり、やがて歯周病菌が増殖したことにより炎症を引き起こす病気です。
歯垢が付着すると3日ほどで、唾液のなかに含まれるミネラルの働きにより歯垢が歯石へと変化します。
歯石になってしまうと、歯ブラシでは除去することができません。
歯石ができるとさらに歯垢が付着しやすくなるため、歯周病菌もますます増殖し、結果的に歯茎に炎症が発生するのです。
このときに増殖した歯周病菌から発生するガスや炎症を起こした組織からの出血が、生ゴミのような悪臭へと変化するのです。
また口腔内腫瘍が原因の場合もあります。
良性腫瘍の場合は良いのですが、悪性腫瘍の場合、骨組織をも破壊してしまいます。
悪性腫瘍が口腔内にある場合には、口まわりに痛みがあるため、口を気にしているそぶりを見せたり、食欲の低下、食べこぼしなどの症状が見られます。
酸っぱい臭い
胃腸の不調である可能性があります。
胃が炎症を起こしている場合、胃酸が過剰に分泌されます。
これが酸っぱい臭いとなっている原因です。
この場合、感染症や別の疾患の可能性があります。
なるべく早く動物病院を受診しましょう。
特に嘔吐が見られたら、すぐに受診したほうが良いでしょう。
アンモニア臭
腎臓や肝臓に異常がある可能性があるため、本来であれば体外に排出される物質が体内に留まっていることから、アンモニア臭が発生していると言えます。
何らからの疾患があると考えられるため、動物病院の受診をおすすめします。
便のような臭い
この場合、さまざまな要因が考えられます。
- 口腔内のトラブル
- 重度の便秘
- 腸閉塞
- 腸捻転
- 重積
口臭以外にも次のような症状がある場合は、命に関わる場合があります。
早急に動物病院を受診するようにしましょう。
- 強い腹痛
- 明らかに元気がない
- 激しい下痢
- 全く便が出ない
魚のような生臭い臭い
口腔内が乾燥すると、唾液の水分が不足することから口腔内の粘度が増して凝縮されることから魚のような生臭い臭いになることがあります。
このようなときには、次のようなことがないかチェックしてみましょう。
- 水をあまり飲まない
- 暑い夏などハアハアと口呼吸をしている
これらに当てはまる場合には、水分を積極的に摂らせるようにしたり、部屋の温度を調節したりするようにしましょう。
これらに当てはまらないようであれば、鼻のトラブルかもしれません。
動物病院を受診したほうが良い犬の口臭とは?
では、動物病院を受診したほうが良い犬の口臭とはどのような口臭なのでしょうか?
まずは、様子を見ても大丈夫な口臭についてみていきましょう。
このような場合には、水を飲ませてみましょう。
臭いが気にならなくなれば、様子を見ても大丈夫です。
まだ気になる場合は、鼻炎など鼻の疾患の可能性があります。
動物病院を受診しましょう。
一方、動物病院を受診したほうが良い場合は、次のような場合です。
- 腐敗臭のある口臭の場合
- アンモニア臭の口臭の場合
- 酸っぱい臭いの口臭の場合
- 口臭に加え、ぐったりしている、激しい下痢や嘔吐がある、全く便が出ない
このような場合は、動物病院の受診をおすすめします。
まとめ
愛犬の口臭は、飼い主さんが気をつけていれば改善されるものもあれば、何かしらの疾患である場合もあります。
歯周病のように、痛みをともなうものもあり、また放っておくと命に関わるものもあります。
飼い主さんは、愛犬の口臭に気になったら、放置せず必要であれば、早めに動物病院を受診するようにしましょう。
また日頃から、歯磨きなど口腔ケアにも気をつけてあげることで、歯周病のような怖い疾患のリスクを減らすこともできます。
歯磨きを嫌がるわんちゃんも多いですが、子犬のときから慣れさせておくと大きくなっても嫌がらず歯磨きをさせてくれます。
この記事の監修者
獣医師 出家 淳
離山動物病院 院長
川西市周辺地域の動物病院として予防・治療にあたるだけではなく、ミネルバ動物病院と連携をとりながら高度医療が必要な患者様への医療提供も実施していきたいと思います。
動物のため、飼い主様のために何がベストなのかを常に考えながら予防や治療にあたって参ります。